【週末まとめ】利上げが現実味を帯びた週|今週の米国市場 8/25-8/29
元記事(note): https://note.com/jta_akira/n/nb2b451c93679
紹介ツイート(X): https://x.com/hana87trader/status/2093693201446314370
こんにちは、テクニカルトレーダーAkiraです。
今週の米国市場を「何が起きたか」だけでなく「なぜ株価が動いたのか」まで踏み込んで振り返ります。毎週土曜に発行する週末まとめです。
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今週の結論(30秒版)
・ジャクソンホールでウォーシュFRB議長がインフレ抑制を優先する姿勢を示し、金利は上昇、ドル高が進みました
・S&P500は週間+0.49%と持ちこたえた一方、半導体(SOXX)は週間-2.20%、金は-2.60%と「金利上昇が逆風になりやすい資産」が売られました
・決算は最終盤。13社中「素直反応」6社で企業業績は底堅いものの、株価の反応は事前の織り込み次第で大きく割れました
今週の出来事(時系列)
8/26(水) NVIDIA・Salesforce・CrowdStrikeが決算発表。NVDAはEPSが予想を6%上回りました。
8/27(木) MRVL・ADSK・カナダ銀行株などが決算。Salesforceは決算を受けて+22%と上場来2番目の高騰(CNBC報道)となり、ソフトウェア株を牽引しました。
8/28(金) ジャクソンホール会合でウォーシュFRB議長が講演。インフレ抑制を最優先するタカ派的な姿勢と受け止められ、米10年債利回りは4.72%(+5bp)へ上昇。FRB選好のコアPCEも前年比3.3%へ上昇し、インフレの粘着性が確認されました。クリーブランド連銀のハマック総裁は利上げ再開を主張し、FOMC内の温度差が話題となりました。
株価を動かした3つのファクター
①金利:議長の「タカ派」再確認

CME FedWatch(8/9時点の手動更新の参考値であり、足元の値ではありません)では利下げ確率はほぼゼロで、9月は据え置き56%対利上げ44%、10月は利上げ59%が据え置き41%を上回っていました。今週のウォーシュ議長の講演も、市場ではタカ派的な内容と受け止められました。
②決算:数字より「織り込み」が反応を決めた

CRWDはEPSが予想を80%下回る大幅未達でも、発表前5営業日に-12.9%売り込まれていたため、決算をまたいだ2営業日では+23.0%の急騰となりました。逆にMRVLは事前に+3.3%買われていたところへ-5%の未達が出て-11.6%安。NVDAも事前-3.0%からの+7.0%高と、「事前にどこまで期待が織り込まれていたか」が反応の向きを決めた一週間でした。
③為替・商品:ドル全面高と金の反落

金利上昇を受けてドル指数は99.70(+0.54%)へ上昇し、ドル/円は160円台に乗せました。8月に大きく買われてきた金は週間-2.60%と反落。金利が付かない資産である金にとって、金利上昇とドル高は逆風になります。
地合いはどう変わったか
・Fear & Greed指数は54の「中立」で週を終えました(前週は「強欲」ゾーン)
・オニール流の市場信号はS&P500が黄(注意)→青(買い優勢)へ改善し、NASDAQも青を維持
・VIXは14.51と落ち着いており、VIX÷VIX3M=0.826の平時(コンタンゴ)。VIXとその期間構造にパニックの兆候は見られません
・S&P500構成銘柄の週末の騰落は上昇225・下落266(上昇比率44.7%)と、指数の底堅さの割に中身は五分五分でした
来週の視点
来週はFedの判断材料となる経済指標が集中します(日時は日本時間)。
・8/31(月)消費者信頼感(予想35)
・9/1(火)JOLTS求人件数(予想7.39)/ISM製造業景況指数(予想55.3)
・9/3(木)ISM非製造業景況指数
・9/4(金)雇用統計:失業率(予想4.2)・非農業部門雇用者数(予想45)
「利上げも辞さない」という織り込みが正しいのかどうかを、これらの実体経済データが検証していく流れです。特に雇用統計は、7月の予想外のマイナス(-2.3万人)からの持ち直しが確認できるかが焦点になります。9月は季節性の上でも平均-1.12%・勝率44.9%(過去98年)と一年で最も厳しい月であり、指標の下振れには例年以上に注意が要る局面と考えています。
まとめ
企業業績は底堅い。しかし金利は「下がらないどころか上がるかもしれない」。この2つの綱引きが今週の相場の正体でした。決算シーズンが終わり、来週からは再びマクロ指標が主役になります。
※本記事は情報提供・教育目的であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は取得時点の参考値です。投資判断はご自身の責任でお願いします。
データ出典:JTAマーケットポータル週末新聞(2026-08-29号)/us-market-atlas/CNN Fear&Greed/FRED/Nasdaq公開API+Yahoo Finance/CME FedWatch(8/9時点・手動更新の参考値)
(8/29追記)公開後の内容点検により、議長発言の引用調表現を要約表現へ改め、金融政策の織り込みに関する記述の時点(8/9時点の参考値)をより明確にするなど、表現を一部修正しました。数値の訂正はありません。
